今回、リビングに隣接した和室スペースの畳表替えをご依頼いただきました。新築から8年が経過し、和紙の畳表をお使いの状態です。
和紙の畳表のメリット
機械すき和紙を使用した畳表には、次のような特徴があります。
- 多彩なカラーバリエーション:お部屋の雰囲気やインテリアに合わせて選べます。
- 色変わりが少ない:長い時間が経っても色褪せがほとんどありません。
- カビの発生がしにくい:湿気が気になる環境でも安心です。
これらのメリットから、特に使用頻度の少ないお部屋ではとても優れた選択肢といえます。
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ただし…使用頻度の高い場所ではどうでしょう?
しかし、ご家族全員が集まるような場所で使用頻度が高くなると、摩擦によって表面の樹脂コーティングが剥がれ、汚れを吸い込みやすくなることがあります。これが和紙の畳表の弱点といえる部分です。
天然い草の魅力
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一方で、今回選ばれた熊本県産の天然イ草の畳表には、和紙にはない魅力があります。
- イ草そのものが持つ自然な風合いと香りが、リラックスできる空間を演出します。
- イ草の品質や1畳あたりの重量によって使用感が異なり、柔らかさや耐久性にも違いが出ます。
- 高い吸湿性と放湿性により、お部屋の湿度を調整し快適な環境を保つ特性があります。
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素材ごとのメリット・デメリットがあるため、畳表の選び方はお部屋の使い方や家族構成に合わせるのが理想的です。ぜひプロの畳屋にご相談いただき、お部屋に最適な素材を選んでみてください。
畳床(畳の心材)の重要性
近年、畳床にもさまざまな種類が出回っています。
その中で、インシュレーションボードと断熱材を組み合わせたものはよく見かけますが、コストカットのためにクッション材を抜いた仕様も存在します。
このタイプは非常に硬く、「畳が硬い」というご相談をいただくことがあります。
実際にお伺いしてみると、この仕様が原因であることが少なくありません。
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表替えの際には、クッション材を追加して柔らかさを取り戻すことが可能です。畳の仕上がりや使い心地をより良くするためにも、ぜひご相談ください。
猪熊畳店のこだわり
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猪熊畳店では、畳表や畳床の素材選びから施工まで、すべてに細やかな配慮を行っています。
お客様に最適な畳を提供することを第一に考え、お部屋ごとの特性やご要望に応じたご提案をさせていただきます。
「畳のことなら猪熊畳店」と信頼していただけるよう、これからも技術力を磨き続けていきます。
どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。